確定申告にかかる時間を大幅に短縮

毎年の確定申告、大変ですよね。特に紙で管理せざるを得ない方は非常に苦労されていると思います。そこでAxelaNoteを用いた、確定申告の書類作成の手間を大幅に削減する方法をご紹介いたします。

【目次】

1.効率的な確定申告の要件

確定申告は書類が多くなりがちです。紙媒体で申告書を作成するとどうしても書類の管理が煩雑になってしまいますよね、、
過去の申告書まで紙媒体で保管していると、毎年の積み重ねで膨大な書類を管理しなければなりません。
できることなら、PC上で申告書を作成してスマートに書類管理したいですよね。
また、申告書に記入する住所や氏名は毎年同じなので、次年度以降に流用できれば確定申告の手間を減らすことができますね。

まとめると、次の2つの条件を満たす確定申告の方法があると便利ではないでしょうか?

  1. PC上だけで申告書を作成できること
  2. 住所や氏名などの年度によって変わらない内容は次年度以降に流用できること

これから解説しますが、実は、AxelaNoteは手軽にこれら2つの条件を満たす唯一のソフトなのです。

1.2.の両方を満たす、国税庁公式の電子提出方式として「e-Tax」というものがあります。しかし、国税庁HPのマニュアルを見ればわかるように、e-Taxを使うのは少し敷居が高いと感じる方も多いと思います。また、申告内容や申告の種類によってはe-Taxでは申告できない場合もあります。

e-Tax以外の方法はないのでしょうか。
まず、「1.PC上だけで申告書を作成できること」についてですが、実は国税庁が配布している確定申告用のpdfファイルは公的文書のため書き込みができません。あのAcrobatReaderでさえ書き込みはできないのです。Google Chromeなどを用いて一手間かければPC上で書き込む方法もあるのですが、書類管理の手間を減らすためにPCを使おうとしているのに、手間がかかっては本末転倒です。
また、これらの方法は「2.年度によって変わらない内容は次年度以降に流用できること」を満たしません。つまり、紙媒体による申告書作成方法と手間はそれほど変わりません。

2.AxelaNote活用法

それではAxelaNoteはどのようにして先に挙げた2つの条件

  1. PC上だけで申告書を作成できること
  2. 住所や氏名などの年度によって変わらない内容は次年度以降に流用できること

を満たすことができるのでしょうか?

申告書への書き込み

まず、国税庁HPから「申告書A【平成27年分以降用】」をダウンロードします。ファイル名は「01.pdf」ですが、分かりやすくするためこの記事では「申告書A-H27.pdf」と変更しておきます。このファイルをAcrobatReaderで開いてプロパティを確認してみると、書き込み禁止になっていることがわかります。AcrobatReaderの書き込みツールも使えなくなっています。

このような書き込み禁止pdfでも、AxelaNoteはメモファイル(.axl)を原本pdfとは別に作成するため、”書き込み禁止pdf”にも原本を変えず書き込むことができます。AcrobatReaderで「申告書A」を開いている状態でAxelaNoteを立ち上げてください。すると、AcrobatReaderの上にAxelaNoteが立ち上がります。

画面上方のツールバーにある、テキストモードを選択した状態でテキストを打ち込みたい場所をクリックすると、エディットボックスが立ち上がります。これを用いて申告内容を記入してください。数字の記入には18ptの全角数字がおすすめです。エディットボックス左上の黒色タブをドラッグすることで位置を変更できます。また、右下の黒色タブをドラッグするとエディットボックスのサイズを変更できます。文字サイズやフォントはツールバーから変更してください。
また、一度書き込んだ内容を修正することもできます。ツールバー右上にある選択モードにした状態で、修正したい内容をクリックしてください。すると再びエディットボックスが表示され、修正ができるようになります。
なお、この記事では住所や氏名などの毎年は変わらない情報を主に扱います。

記入方法

修正方法

書き込みが終わったら、提出用のpdfを出力しましょう。これには、ツールバーのpdf出力ボタンを押してください。画質を選択してPDF書き出しボタンを押すと、「申告書A【平成27年分以降用】」と書き込み内容が合成された「申告書A-H27.pdf.axl.pdf」ファイルが出力されます。これを印刷して税務署に提出すれば確定申告完了です!保管用にも、必要に応じてファイル名を変更してこのファイルをそのまま用いればよいため、スキャンなどの余分な手間は一切かかりません。

申告書A 第一表 基本情報入力欄 作成結果

申告書A 第二表 作成結果

PDF出力が完了したら、AxelaNoteを終了する前に書き込み内容を保存しましょう。ツールバーの保存ボタンをクリックして、立ち上がったウィンドウの保存ボタンをクリックしてください。すると、「申告書A【平成27年分以降用】(申告書A-H27.pdf)」に拡張子.axlが追加されたメモファイル「申告書A-H27.pdf.axl」が作成されます。

メモファイルの保存方法

書き込み内容を次年度以降に流用する

さて、以上で確定申告書の作成が完了しましたが、AxelaNoteの強みはここからです!

確定申告書類は毎年書かなくてはなりませんが、住所や氏名など入力内容が変わらないものも多いですよね。そういったものは前年度のものを転用して入力の手間を省きたいものです。しかし、平成25年度の「復興特別所得税の導入」や、平成28年度の「マイナンバー導入」などのように申告書の様式が多少変わってしまうことがあります。この場合、AxelaNote以外の方法(例えば、書けまっせなど)では、新しい申告書に再び書き込み直すしかありません。しかし、AxelaNoteでは原本(.pdf)とメモファイル(.axl)を別々に扱っているため、申告書の原本pdfだけを新しい様式のものに置き換えることができます。申告書の様式が変わったとしても、住所や氏名などの基本的な情報を入力する欄はあまり変わらないことが多いため、axlファイルを使って書き込み内容を次年度以降に流用することができます。

例)平成27年度→平成28年度 「マイナンバーの導入」

平成28年度には「マイナンバー」が導入され、確定申告書にも記入が求められるようになりました。そのため、申告書A第二表などの様式が変更されました。これをみると基本的な情報はそのままに、新たにマイナンバーの記入欄が設けられていることがわかります。様式が変わったからといって前年度と同じ情報を入力し直すのではなく、マイナンバーだけを新しく記入するようにしたいですよね。

平成27年度申告書A第二表

平成28年度申告書A第二表

では、AxelaNoteを使って平成27年度の情報にマイナンバーだけを追加記入して、平成28年度の申告書を作成しましょう。それには以前保存したメモファイル「申告書A-H27.pdf.axl」を用います。

平成28年度の申告書Aの上にAxelaNoteを起動してください。起動し終えたら、ツールバーの「ファイルを開く」から平成27年度のメモファイル「申告書A-H27.pdf.axl」を開きましょう。

すると、前年度の情報が平成28年度の申告書Aの上に書き込まれます。平成28年度の申告書の記入欄はマイナンバー導入により様式が変わったため、平成27年度から少しずつずれていますね。

申告書A-H27.pdf.axlを重ねた直後。文字が枠からずれている。

文字の位置を修正するには、ツールバーから「選択モード」にして修正したいテキストをクリックしてくだいさい。すると、エディットボックスが操作できるようになるので、左上をドラッグして位置を調整します。

これで、前年度から変わらない情報の記入が完了しました。最後に、新しく追加されたマイナンバーを記入すれば平成28年度申告書の基本的な情報の入力は完了です。

文字の位置を微調整するだけで、新しい様式に前年度の内容を引き継ぐことができた。

以上のように、AxelaNoteを使うと住所や氏名などの毎年変わらない部分の書き込み内容を、axlファイルを通して次年度に引き継ぐことができるのです。

axlファイルを通して、書き込み内容を次年度以降に引き継ぐ

3.AxelaNoteを使った場合の短縮時間

実際に平成27年度と平成28年度の確定申告書Aを

  1. 手書きで作成した場合
  2. AxelaNoteを用いて作成した場合

のそれぞれについてかかった時間を測定してみました。記入内容は国税庁HPにある記入例を用いました。

測定結果は次の通りです。書き損じについてですが、国税庁は、確定申告書の作成における書き損じは二重線で訂正して余白に書き直すことしか認めていません。つまり、鉛筆や消せるボールペンなどの書き直せる筆記具を使用することや、修正液・修正テープを用いることは認められていません。
さらに、二重線で訂正して余白に書き直すことは認められていても、申告書には書き直すための余白がほとんどありません。そこで、今回の測定では、書き損じがあった場合は新しい紙に書き直すことにしました。実際に申告表第二表を手書きで作成した際に書き損じがあったため、新しい紙に書き直し、2分程度のロスがありました。

AxelaNoteを使うと、H28年度の申告書作成が格段に速くなった。

平成28年度で比較すると、手書きの場合に比べて52%の時間短縮

平成27年度の申告書作成時間は手書きの場合とAxelaNoteを使った場合で6分程度の差でしたが、平成28年度の作成時間はAxelaNoteで前年度のメモファイルを流用したことにより、手書きの場合に比べて52%の時間短縮が可能になりました。この2年間の合計で比較しても40%の時間短縮です。

項目別に比較すると、毎年異なった情報を入力しなければならない第一表の数字部分の時間は手書きの場合もAxelaNoteを使用した場合も、平成27年度と平成28年度の作成時間にほとんど変化はありませんでした。しかし、年度によって変わることが少ない氏名や住所などの情報を記入する、第一表の数字以外の部分(基本情報入力欄)と第二表に関してはAxelaNoteを使用した場合に大きく時間を短縮することができました。
実際に作業してみた所感としては、紙を印刷してそこに手書きする方法だと、書き損じたときに新しい紙に書き直さなければならないため、正しく記入していた項目までもう一度書かなければならない点が無駄に感じました。また、第二表は記入内容に対して記入欄が小さい場所が複数あり、文字を枠内に収めるように注意を払わなければなりませんでした。その点、AxelaNoteを使用すれば記入ミスがあってもその箇所だけを入力し直せば良く、文字の大きさも記入後に自由に変えることができるため、これらのような苦労はありませんでした。

AxelaNoteを使って確定申告の書類を作成すると、前年度の申告内容を流用できる2年目からずっと手書きで作成する場合に比べて半分の時間で申告書が作成できるようになります。これはかなり大きな差ではないでしょうか?

4.様式変更のない年度にも

もちろん、様式変更のない年度でも前年度に書き込んだ情報を転用して入力の手間を省くことができます。確定申告に限らず、公的文書の様式変更はままあるものです。AxelaNoteを活用して、毎年提出しなくてはならない公的文書を効率的に作成してみませんか?

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